フリーランスで仕事するには、翻訳会社に登録して仕事を受けるのが最も一般的です。このページでは、国内の翻訳会社に登録する方法を紹介します。(海外の翻訳会社についてはこちら)
「派遣社員として企業内翻訳者の仕事に応募する」のページはこちら
国内の翻訳会社に登録する
急いで翻訳者を探している会社に応募する
翻訳会社に登録して翻訳者として仕事を開始するには、「現在翻訳者が足りていなくて急いで翻訳者を探している会社」に応募することが重要です。「データベース上の翻訳者を確保しておきたい」という会社だと、登録してもその後なかなか仕事が来ないことがあります。
月並みな方法ですがGoogle検索で「翻訳 在宅 求人」というキーワードで検索すると現在翻訳者を募集している翻訳会社と募集要項がヒットします。検索結果から派遣会社や翻訳会社のウェブサイトの他、LinkedInのページなどにリンクにリンクしている場合もあり、多くの場合そのリンク先から直接応募できるようになっています。
もう一つ、裏ワザ的な探し方として、Googleの検索窓に英語で”Japanese translation jobs in remote”と入力すると、英語版のIndeedに飛びます。(時々それでも日本のIndeedに飛んでしまうことがあるのでその場合はキーワードを色々変えてみてください)海外の翻訳会社やソースクライアントと仕事したい人はこの探し方を活用されてもいいかもしれません。海外の会社との仕事の方法についてはこちら⇒「海外のエージェントに登録する」
通訳翻訳情報サイトの求人情報にアクセスする 業界情報を掲載している、新聞社や出版社による運営のウェブサイトにも求人欄があります。詳しくはこちら。 |
会員限定の求人情報にアクセスする
①翻訳者ネットワーク「アメリア」に入会して(有料)求人情報を検索する
アメリアに入会するには年会費がかかりますが、会員限定の求人情報には他にはない優良求人が多く掲載されています。(実際私もそこからアクセスのあった一社と現在も取引しています)
②TranslatorsCafeに会員登録して(無料)随時掲示板に掲載される求人に応募する(海外のサイトですが日本国内の翻訳会社の求人も結構あります)。
掲示板に求人が載ったらメールアドレスに転送されてくる設定にしておけば、情報を逃さずすぐに応募できます。
(重要なメールをリアルタイムでキャッチしたい人は翻訳者、朱宮令奈さんのこちらのコラムがお勧めです。←ほんとこれムチャクチャ便利です)
③日本翻訳連盟(JTF)の「翻訳求人」を見る(会員でなくても閲覧無料)
④日本翻訳者協会(JAT)の「求人」ページを見る(閲覧は会員専用)
トップページ>フォーラム(会員専用)>求人(会員専用)へ飛ぶ(ログインが必要)
⑤翻訳者ディレクトリの求人欄を見る
【まとめ】
求人情報の掲載場所 | 無料/有料 |
アメリアの求人情報 | 有料会員限定 |
TranslatorsCafeの求人情報 | 登録無料 |
日本翻訳連盟(JTF)の「翻訳求人」 | 無料で閲覧可 |
日本翻訳者協会(JAT)の求人ページ | 有料会員限定 |
翻訳者ディレクトリの求人欄 | 無料で閲覧可 |
全国の翻訳会社一覧
全国の翻訳会社の情報は、日本翻訳連盟(JTF)のこちらの一覧が見やすくて便利です。
応募書類を用意する
翻訳会社に登録するには、「履歴書」と「職務経歴書」(または「実績表」)を用意します(応募先企業の指示に従います)。
・翻訳業務や関連の業務に就いていた経験がある場合は、そこを強調して書くようにします。(太字を使うのも効果的)
・専門分野、翻訳の経験がある分野を記載します。(特許、金融、法律、IT、マーケティング他)
・TOEICや英検など英語の資格を取得している場合は書くとアピールになります(TOEICは800点以上、できれば900点以上。英検は準1級以上)
・翻訳関連の資格や学位を所持している場合ももちろんアピールになります。
・英語の資格がなくても、特定の強い専門分野がある場合はアピールになります。(技術者や医療関係者など)
・年齢や性別は関係ありません。専門分野がある人は強いです。
・職務経歴書に翻訳実績を書く場合、顧客の名前や案件の具体的な名前を書くのは秘密保持契約違反になる可能性があります。
その他、職務経歴書の作成のヒントはこちら(キャリアインデックスのウェブサイトへジャンプします)
トライアルを受ける
応募書類が選考に通るとトライアル(翻訳の実力をチェックする試験のようなもの)が送られてきます(まれにトライアルのない会社もあります)。
・期日までに回答して返り返します。期日は厳守。間に合いそうもない場合は、最初に相談します。期日に遅れた場合はほぼ不採用です。
・メール本文の書き方に注意。メールの書き方で人間性を判断されていることもあります。
・トライアルの内容については社外秘であることが普通ですので他言は厳禁です。
トライアルを受けるときの注意点
・数字や書式などの単純なミスに気をつける。無駄な半角スペースなど、細かい書式のミスもないように細心の注意を払う。
・固有名詞や、定訳が決まっているものはきちんとリサーチする。
・原文にミスがあると考えられる場合は勝手な解釈をせずに申し送りをつける。
・意訳しすぎないで原文に忠実に訳す。ただしぎこちない表現にならないように工夫する。
・漢字の変換ミス、送り仮名のミスなどに気をつける。
・できれば送信前に紙にプリントアウトして校正する。
トライアル合格後、登録に必要な書類を提出
トライアル提出後、一定期間経過後に合否の連絡が来ます(10日から2週間くらいが相場ですが会社によります)。会社から必要書類の提出が求められますのでそれに従います。会社独自のフォームに記入を求められる場合と、自由な形式の場合とがありますが、おおむね以下のようなことを聞かれます。
・希望レート
・1日あたりの作業可能時間、翻訳可能なワード数
・使用可能なCATツール(Trados、MemoQ、Wordfast、Memsourceなど)
(これらは応募時に聞かれることもあります)
・秘密保持契約書に署名または押印(会社の指示に従います)
・会社によっては大学の卒業証明書等を求められることもあります。
1日あたりの作業時間が取れないうちは登録しない方がいい?
これは個人的な体験談ですが、出産直後など、1日の作業時間が数時間しか取れないうちは翻訳会社に応募しない方が良いかもしれません。成績優秀でも1日あたりの作業量が少ない人には仕事が回ってこないことが多いので、1日数時間しか動けないうちに応募してしまうと「少ししかできない人」というイメージが固定してしまう可能性があります。
1日の作業時間が少ないうちは、クラウドソーシングを活用するなどして実績を積み重ね、1日7~8時間くらい本格稼働できるようになってから翻訳会社に登録した方が得策だと思います。ただしこれも個人的な経験によるものなので、1日数時間の稼働でも採用される場合もあるかもしれないので何とも言えないです。
知人の紹介などで登録すると短時間稼働でも仕事を回してもらえる可能性もあります。